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[ 石灰質系ミネラルと味覚の関係 ]
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2003/03/19(Wed)
先日,アルザスのドメーヌ・ツイン・ウンブレヒトのワインを試飲する機会があった。レオナード・ウンブレヒト氏から畑の土壌の説明を受けながら、ワインをテスティングした
レオナード氏を囲んでの試飲

順にすすみ”Le Clos Saint Urbain”(クロ・サン・ウルバン)のワインに来ると、隣のフランス人が、これは、苦手だという。なぜか?他の畑はいいのに、これだけが嫌いとは?理由を考えた。
"Le Clos Saint Urbain”(クロ・サン・ウルバン)"

ワインの風味は、明らかにニュアンスが違う。どっしりした存在かがあり力強い。他のワインは、土壌に石灰質が多かれ少なかれ含まれるので、繊細な石灰質のミネラルの風味がある。しかし、このワインの畑は火山性土壌が特徴的で、この土壌が強い個性をワインに与えているのだが、明らかに石灰質のミネラルの風味とは異なる。このフランス人は、ブルギニヨンのなので、ブルゴーニュの石灰質土壌の白ワインの風味に慣れ親しんでいた。とすると、ワインの風味の秘密の一つは、そのミネラル質が大きく関係する、ということか?
アルザス地方タンの畑(火山性土壌)。この一角にクロ・サン・ウルバンがある。

そんな疑問を持ちながら、次の週に、ジュラ地方に行った。そこでテスティングしたワインが、やはり石灰質を含まない土壌のワイン。その瞬間に、私の頭に中が、明瞭に二つに分かれた、石灰質土壌のミネラル質を持つワインとそうでないワインの風味。特に、後者はとても興味深い。石灰質のミネラル質とは、異なる味覚の世界がここに開かれていた。
ジュラ地方。 Marnes irisees(泥灰土)にサヴァニャンの葡萄が植えられている。

そのワインの名は、”avagnin”(サヴァニャン)、これは、品種の名でもあり、ジュラ特有の品種。土壌は、なんと泥灰土、畑には、木炭を燃やした後の残りの灰に水を掛けたような土が見える。こんなところに一体誰が葡萄を最初に植えたのか、と思いたくなる。しかし、ここからジュラ特有の素晴らしいワインがつくられる。・・・残念ながら、ジュラの良質のワインは、日本では、あまり手に入らない。・・・。
フランスの葡萄畑の土壌の複雑さは、かつてヨーロッパ大陸が一度海の下に沈み再び隆起したことにある。この写真では、地層が約40度も傾き、しかも、3mから4m上下に地層がずれた断層が確認できる。


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